薄明の王女と宵闇の魔法使い 一巻 幕間

 サイラスはそこに立っていた。

 夕闇に溶ける街並みを眺めながら、手元に握りしめた黄金の羽根を眺めていた。
 虚ろに光を失っているが、それでも美しい宝石のような瞳に羽根が揺らめいて映る。

 まさか、こんなに巧く行くとは思っていなかった。

 これは、自分にとっては“希望の光”なのだ。
 きっと願いが叶うに違いない。

 これで自分の“あるべき場所”に還ることができる。
 その為の一歩なのだ。

 忌まわしい連鎖を断ち切るためにも。
 自分は絶対に成し遂げるのだ。

 __たとえ、元の姿に戻れなかったとしても。

◇◇ 一巻 完 ◇◇

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ファンタジー小説が好きです。
読むのも書くのも好きです^^

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